ぼくの名前は

ぼくはうさぎ 名前はないんだ

みんなぼくを「うさぎ」ってよぶんだ

だってうさぎはぼくだけだから

ぼくのともだちのねずみ ねずたくん ねずきちくん ねずすけくん ねずこちゃん ねずよちゃん

ぼくはうさぎ

ぼくのともだちのくま くまたろうくん くまじろうくん くまさぶろうくん

ぼくはうさぎ

ある日 ふくろうの長老さまが教えてくれた

お月さまにはうさぎがいるんだよって

だからぼくは 会いにいくことにしたんだ

みんなでつくった 船にのって

満月の夜 みんなにわかれをつげて ぼくは月をめざした

ぼくは七日かかって やっと月にたどりついたんだ

そこには

たくさんのうさぎたちがいた

ぼくはみんなにあいさつをしたよ

「こんにちはみなさん ぼくは地球からきました 名前はありません どうか仲間にいれてください」

そうしたら

「君はもうぼくらの仲間だ みんなでこのあたらしい仲間の名前をかんがえよう」

といってくれた

うさたろうくん うさきちくん うさのすけくん らびくん

でもいくらきいてもなんだか違うような気がして そしてぼくは気づいた

ぼくの名前は「うさぎ」だったんだ

ぼくにも ねずたくん ねずきちくん ねずすけくん ねずこちゃん ねずよちゃん

くまたろうくん くまじろうくん くまさぶろうくん 長老さま

地球のみんながいたんだ

「ごめんなさい ぼくやっとわかりました ぼくには うさぎ という仲間がつけてくれた名前がありました」

そうしたらみんなは

「よかった 君もひとりじゃないんだね はやく仲間のもとに帰りなさい」

そういってたくさんの月のかけらをおみやげに持たせてくれた

地球にもどるとみんながぼくの家の前に集まっていてさ

うさぎくんにはもう会えないのかなっていっていたんだ

だからぼくは

「ただいま」

ぼくはうさぎ 名前はうさぎ

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